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コラム

現役ケアマネのリレーコラム【第1回】

ケアマネージャーのホンネを毎月更新!

株式会社だいふく 支援センターひらばり
愛知県
草彅久志さん

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想いをプランに~笑顔あふれる インフォーマルプラン~

ケアマネデビュー

ケアマネリレーコラム1走目の草彅です。大切なバトンを決して落とす事なく、私らしく失礼させて頂きます。 今回、私の内容は、「公正中立って守れますか?」ここを語らせて頂きます。

私はケアマネを25歳でデビューしてから、今日まで19年間この仕事をしてきました。まだ介護保険が始まったばかりの状態で、一体ケアマネって何の仕事?ケアマネ試験が受かったとは言え、ケアマネという仕事を知らないままに挑戦した過去。
周囲からは、絶対にお前には合わないから、辞めた方がいいと散々言われていたのです。ケアマネになれば、お前が大好きな余興も出来ないし、入所者さんと遊ぶ事も出来なくなると。介護の時代から、とにかく季節のイベントがある度に、ダンスやダンス、そしてダンス。時には寸劇や、マジックショー。
そんな事ばかりして、楽しみながらお金を頂ける仕事に、わくわくしたものです。そして、とにかく入所者さんが、私達の遊びに付き合ってくれては、大笑いしたものです。そんな自分が、ケアプラン作成?パソコンに向かって落ち着いていられるはずがないと。

でもさって。
「やって見なければ分からない」この気持ちばかりで、同じ法人のケアマネ事務所に異動してみたのです。案の定、打ちのめされました。せっかく頂いたバトンですので、ありのまま書いていきます(笑)

当時、初めてのケアマネ先輩がとにかく怖い先輩で、聞くとこうくるのです。「あなたケアマネ受かったんでしょ」これが怖くて聞けなくて、慣れないケアマネ業務に、見事に追い込まれていくのです。今ならすぐに言い返すのに。おかげで、一般的に言う青本(介護保険の解釈)をとにかく熟読した日々でした。
しかしやはり、身体は悲鳴をあげてしまい、3か月で辞表届。そして1年で退職。ここでしっかりと言っておかないと怒られてしまいますから、言っておきますが、その先輩と今とにかく仲が良くて、会う度に「昔は大嫌いだったけど、今は大好き」と、お伝えしています。先輩は、それはもう言わないでといいますが、やはり私が憧れるケアマネの先輩は、彼女一人です。

逸れましたね。そして介護に戻ろうと思って入った職場。ケアマネ持っているならば、1年だけでいいからやって欲しいと。1年であれば、全然やっていけると。まんまとそこからケアマネにハマっていくのです。

想いをプランに

インフォーマルサービス資料

デビューから今日までずっと、変わらない視線があるのです。ずっと全ての改正を見てきました。介護保険が始まってから、今日までの20年。ケアマネの内容は厳しくなるのに対して、ケアマネに対する思い「ケアマネは営業的な視線」。
それに対して、研修では公正中立公正中立。やっぱり公正中立。どこでも公正中立。公正中立は現実出来るのであろうか。疑問と共に、次に目を付けたのは、インフォーマルサービス。大好きだった、遊び心を盛り込む事が出来るインフォーマルサービスであれば、利用者さんの大好きを形に出来る。そこには全くしがらみのない、自由な世界が待っていたのです。

しかしそこでもまた大きな壁が出現するのです。自由にインフォーマルプランを作れる環境を手に入れても、自由にならないプランもあったのです。

それは「性」について。
ケアマネデビューした頃は、とにかく男性ケアマネが少ない時代で、男性ケアマネは驚かれた時代だったのです。それはある意味与えられた使命だと、勝手に使命感を与えられ、男性視点のケアプランを作りたいと。すると出てくる出てくる。性の思い。(ニックさんの雑誌ケアネーネにも取り上げて頂けた程 笑)
この想いには、自分の40年後、このままではいけない。そんな使命感もどさくさに紛れて、とにかく大きな想いを込めているのですが…。それまでには、私の未来の担当ケアマネさんに、普通にお願い出来る様にしておかないとね。ここでもやってみなきゃ分からないじゃないかと。

すると、なかなか触れてはいけない様な状況でした。まだケアマネデビュー間もない当時、事例検討会で攻めてみた事があったのです。その事例は、女の子と話がしたい男性利用者様。私の中では、キャバクラに連れていけたらな。そんな思いをプランにあげてみると、なんと驚きの言葉ばかりでした。
「若い店員さんがいる、喫茶店にした方がいいのでは?」とどめは「エロ爺さんだから、そのプランは止めた方が良い!」

本来、すごく熱いトークが交わされる中、あっけない結末。逆に恥ずかしい想いをしたものです。やっぱりイメージであったり、触れてはいけないものなのかなと。でも3大欲求のひとつの、『食欲』、『睡眠欲』はしっかりと向き合って頂けるのに、何故『性欲』だけは、別物なのだろう???

決断した事

インフォーマルサービス資料

本当にやりたい、しがらみのないケアプランだったり、インフォーマルの性の部分を作る事って、難しい事なのだろうか。ここで強く想いが固まったのです。そこで不満となるのならば、やっぱりさって。
「何でもやって見なければ分からないよねと」
他サービスを持たない、独立型の居宅介護支援事業所の設立。

高校時代からとにかく同じ想いの、同級生と共に新しい挑戦に出た時でした。ずっと介護時代から、同じ屋根の下で過ごした、その同級生と話が盛り上がり。それが、株式会社だいふくの廣瀬常務です。
独立型の居宅介護支援事業所での、しがらみのないケアプラン作成。そして、やりたいインフォーマルプラン作成。そんな想いでやっていると、出逢いは出逢いを生んで下さるのです。東京、千葉、香川、大阪、愛知の独立型の居宅介護支援事業所さんや、他サービスを持っていても、同じ想いでプランを作っているケアマネさん達に、驚く程、沢山出逢える様になるのです。そこには同法人のサービスを使わないといけない圧力も無ければ、本当にその方を想ったプランを作れるケアマネさん達と出逢えていくのです。

すると、過去大失敗した、性の事例検討の話をすると、やりましょうよと。やってみないと分からないですよと。ただノリだけではやれる事でも無い為に、そこにはかなりの時間がかかりましたが、想いは確実に叶う訳で。

常に徹底している事は、悲しむ人を作ってしまうプランは作らない。
その方は独り身の方で、身内の方も本人がやりたい様に、やって下さいと。精神安定剤も服用しないといけないその方の想いも、あの時、夢が叶わなかった方と同じだったのです。女の子と話がしたい。色々と相談しながらアドバイスを頂きながら
「知らなくてもいい世界もある」
そんな言葉を、とにかくお世話になっている医師に言われましたが、やった事のない意見がどうしても、頭に入らずに、誰にも迷惑をかけていないし、まずは自分がやった事が無い事は、今後アドバイス出来ない。選択肢を広げられない。結果。これはやらないといけないなと。

周囲の仲間達も同じ想いでした

昼キャバ

しかし『夜』というイメージは、何故か心配されるのです。インフォーマルチームの訪問介護の管理者山さんが、であるならば昼に行ける所に行けばいいのですよと。サラリと。みんな、ニヤついてしまったのです。いわゆる昼キャバ。昼のキャバクラを下調べして下さり、インフォーマルサービスの準備開始。女性ケアマネも一緒に連いてきて頂いて、イメージにも気にしながら、昼のキャバクラプランが叶った時でした。

今まで車いすだったその方が、突然立ち上がるのです。突然歩き出すのです。突然しっかり話し出すのです。みんな驚愕。衣装もいつもはパジャマでいいと言うのに対して、草野球時代に輝いていたユニフォームという一張羅を着て、臨んだトライでした。キャバクラにはどうしても似合わない恰好でしたが、その格好がカッコいい。そう誰しもが感じた時でした。

そして、そこだけで終わる事もなく、本当に楽しかったと、精神面も落ち着いていくのです。夢にも思っていなかったと。落ち着いた話し方で、女性と飲み物を飲みながら会話をして、今までその笑顔どこに隠していたの?勿体ぶっていたの?
そして介助で同行した私達も、勿論自費で支払いましたが、授業料にしてみたら、とにかく安すぎる時間だったのです。その時間だけでは、終わる事無く、今後の楽しみが心の安定に繋がっていくのです。安定剤が無くても、興奮状態が落ち着いていくのです。今では全くの別人。

ホスト

あの時、誰もが止めた方がいい。そこでやっていなければ、この世界は絶対に見る事が出来なかったと言う事。そしてそこから広がる事も無かったっていう事。男性に限らず、女性も勿論同じでした。
若い男性と話がしたいという、インフォーマルプランをした事もあります。それは夜のデイサービスでホストをした企画。行った事がない事は、さすがにリアルにプランにする事が出来ませんが、今流行りのYouTubeより、勉強させて頂いて。なんちゃってですが、実際に夜のデイサービスをお借りして。そこは夜に拘りました。2名の看護師さんのバイタルチェックも徹底し、嗜む程度のお酒も用意して、私達がホストをやったインフォーマルプランもあるのです。
女性の利用者さん、それは素敵な目をしていたのです。そこでもそう、それで終わる訳ではなく、面白かったよと、多くの人の笑顔に繋がっていくのです。

公正中立

でも現実、同法人への紹介しか駄目だという言葉を聞いたり、紹介率も報告する事業所さんもある?そんな状態で、公正中立は、現実出来ないでしょうし、そもそも研修で言われれば言われるほど、真面目なケアマネさん達は、窮屈になっていくもの。
本当はやりたいインフォーマルサービスだってある。でも、誰もがやっていないから、「やりたい」がやれない事も多いもの。

時代は令和に変わり、働き方もテレワークに変わり、ケアプランも変わっていく時代。私がデビューしたあの頃と思うと、携帯ひとつ、パソコンひとつで多くの情報が入る時代。今まで以上に、笑顔多いプランが作れた時、疲弊してしまったこの福祉も、また笑顔溢れる時代に突入していくもの。
やっぱり思う。プランの作り手が楽しんでいるからこそ、プランの作り手が本当にやりたいプランが作れるからこそ、届けられる笑顔は大きく変わるって事。まだまだ、こころ込めたケアプラン作りを目指したいものです。

大切なケアマネコラムバトン。こころを込めて仕上げました。
最後までありがとうございました。わくわくしました。

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